元住吉には有名な2つの商店街がある。「モトスミ・オズ通り商店街」と「モトスミ・ブレーメン通り商店街」。どちらもファンタジックな名前なので、似ているようにも思ってしまうかもしれないが、それぞれカラーが異なる。
今回は「元住吉」駅東側のオズ商店街をご紹介する。
オズ商店街の原点は、今から65年ちかく前まで遡る。1950(昭和25)年に商店街の母体ができ、それから30年後の1991(平成3)年にはモール化に向け、動き始めた。そして、1996(平成8)年に竣工を迎え、現在の商店街の形となった。
商店街というと、店が立ち並んでいるだけのような印象があるが、オズ商店街はそうではない。1998(平成10)年から2001(平成13)年までの間には、「サンバカーニバル」を、最近でも「七夕フェスティバル」を開催。
他にも、慶応大学のボランティアサークル「ピース・プロダクション」と「街なかボランティア・ピース」を運営するなど、地域に根差した活動を積極的に行っている。
しかし、「武蔵小杉」駅周辺の開発の余波を受け、商店街で買い物をする人の数がグッと減ってしまったという話も耳にする。確かに、隣町に行けば、何でも手に入る。でも、人と人との関わり合いは買えない。
「行ってらっしゃい」「今日は寒いねぇ」
ふるさとでしか味わえないような掛け合いができる商店街が残る環境は、東京近郊では貴重だ。
長く住む場所だからこそ、人との関わりを大事にしたい。
そう思う人に、オズ商店街はきっとやさしく、寄り添ってくれる。
モトスミ・オズ通り商店街
所在地:神奈川県川崎市中原区木月
http://www.oz-doori.com/